退職時の有給消化は義務?パートタイマーにも有給は必要?有給の疑問に回答

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社労士5000

退職時の有給消化は、認めないといけないのか

従業員が会社を退職するときに、有給消化をして、退職したいと申し出ることがよくあります。会社としては、これについて、認めなくてはならないのでしょうか?

そもそも、労働者が退職するときは、民法上、少なくとも2週間前に申し出なければならないとされています。

しかし、会社の業務で、引き継ぎなどを考えると、2週間は短すぎる期間です。

このような場合には、就業規則などに、「1ヵ月までに退職届を提出し、引き継ぎ完了後に退職する」という条項を入れておくことが考えられます。

ただし、このような条項については、労働者の同意が必要とされています。

有給消化は拒否できない

退職予定者が有給休暇の消化を希望した場合、企業側は拒否できません

そもそも、有給休暇は、法律的に認められた権利なので、これを拒否することはできず、企業側としては、引き継ぎのお願いすることしかできないのです。

引継ぎに支障が出ないようにするために、退職金制度が整っている企業では、退職金規程の満額支給の要件に「引き継ぎの完了」を入れておくことが考えられます。

これにより、退職予定者が引き継ぎ拒否をする抑止力になりえます。

年度末の退職延期の申し出には注意する

例えば、3月下旬での退職を申し出た社員がいたとします。

会社から当該社員に対し、「引き継ぎが終わってから有給休暇に入ってほしい」と上司が依頼したところ、「代わりに2週間退職日を延期してほしい」と言われたとします。

そもそも、会社としては、退職日を延長してまで、全ての有給休暇を消化させる必要はありません。よって、会社としては、応じる必要はありません。

会社が、この延期を受け入れた場合には、4月になると新年度分の有給休暇が新たに付与されます。そうすると、新たな有給をもとに、退職日の延長を要求される可能性もあります。

このように、退職日が決まったら労使間で合意内容を書面にし、合理的な理由がない限り変更できないことを原則にしておくことも必要になってきます。

パートタイマーとの労働条件

アルバイトやパートなどを雇っている場合について、労働条件などは、どのようにすれば良いのでしょうか?

パートタイマーに関しては、「短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律(パートタイム労働法)」という法律があります。

パートタイマーの定義としては、法律上、I週間の所定労働時間が、同じ職場に雇用される通常の労働者に比べて短い労働者と定義されています。

ここで注意しないといけないのは、パートタイマーを雇う場合にも、労働条件通知書などにより「昇給の有無」「退職金の有無」「ボーナスの有無」などを含む労働条件を明示しなければいけません。

パートタイマーの労働条件では、雇用期間を区切った有期契約の場合が多いと思いますが、その場合には、契約更新に関する事項も明示する必要があります。

雇用期間満了に伴う退職についても、どんなときに契約を更新して、どんなときに契約を更新しないのかを事前に明示しておく必要があるのです。

パートタイムの賃金や有給休暇にも配慮する必要

最近では、正社員よりも優れた仕事をしているパートタイマーが、正社員よりも高い賃金を手にするケースも増えてきているようです。

それとは逆に、相変わらず低い賃金でパートタイマーを雇って、最低賃金の基準を下回って労基署から指導を受けるような企業もまだあるのが実状です。

また、パートタイマーにも、所定の労働時間に応じて年次有給休暇が必要です。

雇い入れた日から6ヵ月を経過した人に、付与する必要があります。その後1年を経過するごとに、新たに付与する必要があります。

有給の日数は所定労働日数に応じて変わります。

週の所定労働時間が30時間以上、所定労働日数が5日以上のパートタイマー、または1年間の所定労働日数が217日以上のパートタイマーには、フルタイムの正社員と同じ有給休暇の日数が適用されることになります。</p