パワハラの具体例を国が明示!パワハラ指針とは?2020年春からパワハラ防止策が法律で義務付けられる!

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2019年11月20日厚生労働省は、職場でのパワハラ防止策が来春から企業に法律で義務付けられるのを前に、パワハラの定義や具体例などを盛り込んだ指針案を作成し、労働政策審議会の分科会に了承されたとの報道がありました。

この指針は、年内に最終決定され、大企業では来年6月、中小企業では令和4年4月から適用される予定です。

この指針案で特に注目すべきところは、厚生労働省がパワハラの具体例を示したということです。

これは、どういった内容で、どういった意味を持つでしょうか。

社労士5000

パワハラの具体例を記載

パワハラには、6つの類型があります。

関連記事:【これってパワハラ?パワーハラスメントの定義と会社側の対策とは】

今回の指針案で、厚生労働省はそれらの6つの類型に「パワハラ該当すると考えられる例」と「パワハラに該当しないと考えられる例」といった具体例を記載しました。

身体的な攻撃(暴行・傷害)

該当すると考えられる例

  1. 殴打、足蹴りを行う
  2. 相手に物を投げつける

該当しないと考えられる例

  1. 誤ってぶつかる

精神的な攻撃(脅迫・名誉棄損・侮辱・ひどい暴言)

該当すると考えられる例

  1. 人格を否定するような言動を行う。(相手の性的指向・性自認に関する侮辱的な言動を行うことを含む)
  2. 業務の遂行に関する必要以上に長時間にわたる厳しい叱責を繰り返し行う
  3. 他の労働者の面前における大声での威圧的な叱責を繰り返し行う
  4. 相手の能力を否定し、罵倒するような内容の電子メール等を当該相手を含む複数の労働者宛てに送信する

該当しないと考えられる例

  1. 遅刻など社会的ルールを欠いた言動が見られ、再三注意してもそれが改善されない労働者に対して一定程度強く注意をする
  2. その企業の業務の内容や性質等に照らして重大な問題行動を行った労働者に対して、一定程度強く注意をする

人間関係からの切り離し(隔離・仲間外し・無視)

該当すると考えられる例

  1. 自身の意に沿わない労働者に対して、仕事を外し、長期間にわたり、別室に隔離したり、自宅研修させたりする
  2. 一人の労働者に対して同僚が集団で無視をし、職場で孤立させる

該当しないと考えられる例

  1. 新規に採用した労働者を育成するために短期間集中的に別室で研修等の教育を実施する
  2. 懲戒規定に基づき処分を受けた労働者に対し、通常の業務に復帰させるために、その前に、一時的に別室で必要な研修を受けさせる

過大な要求(業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制・仕事の妨害)

該当すると考えられる例

  1. 長期間にわたる、肉体的苦痛を伴う過酷な環境下での勤務に直接関係のない作業を命ずる
  2. 新卒採用者に対し、必要な教育を行わないまま到底対応できないレベルの業績目標を課し、達成できなかったことに対し厳しく叱責する
  3. 労働者に業務とは関係のない私的な雑用の処理を強制的に行わせる

該当しないと考えられる例

  1. 労働者を育成するために現状よりも少し高いレベルの業務を任せる
  2. 業務の繁忙期に、業務上の必要性から、当該業務の担当者に通常時よりも一定程度多い業務の処理を任せる

過小な要求(業務上の合理性なく能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないこと)

該当すると考えられる例

  1. 管理職である労働者を退職させるため、誰でも遂行可能な業務を行わせる
  2. 気にいらない労働者に対して嫌がらせのために仕事を与えない

該当しないと考えられる例

  1. 労働者の能力に応じて、一定程度業務内容や業務量を軽減する

個の侵害(私的なことに過度に立ち入ること)

該当すると考えられる例

  1. 労働者を職場外でも継続的に監視したり、私物の写真撮影をしたりする
  2. 労働者の性的指向・性自認や病歴、不妊治療等の機微な個人情報について、当該労働者の了解を得ずに他の労働者に暴露する

該当しないと考えられる例

  1. 労働者への配慮を目的として、労働者の家族の状況等についてヒアリングを行う
  2. 労働者の了解を得て、当該労働者の性的指向・性自認や病歴、不妊治療等の機微な個人情報について、必要な範囲で人事労務部門の担当者に伝達し、配慮を促す

まとめ

厚生労働省は、少なくとも上記のような事例に関しては、パワハラに該当する又は該当しないと判断したことになります。

企業としては、この具体例に照らし、自らの行動・行為を改めて確認する必要があります。

指針には具体例以外にも、会社がとるべき対応等の記載があるため、管理職以上に該当するような地位の方については、必ず目を通しておく必要があるでしょう。