年金機構が行う社会保険の「事業所調査」とは?とるべき会社の対応を解説

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社会保険に加入している事業者に対して、その状態を日本年金機構(管轄の年金事務所)が行う「事業所調査」というものがあります。

社会保険に加入している企業であれば、全ての企業が対象となっていますが、特にベンチャー企業やスタートアップ企業など、設立後数年以内に行われることが多くあります。

決まった年度などではなく、定期でもないため、突然に通知が届き驚かれる企業も多くありますが、この「事業所調査」とはどういったもので企業はどのような対応をする必要があるのでしょうか。

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「事業所調査」とは?

社会保険の事業所調査とは、日本年金機構(管轄の年金事務所)において、会社が正しく社会保険に加入しているかどうかを確かめるための調査です。

一般的には、書面により通知が届き、指定日に年金事務所に呼び出されます。

その際に、あらかじめ通知をした書類を提出し、内容を確認します。提出する書類として一般的に指定されるものとして、以下の書類が挙げられます。

  1. 就業規則・給与規程
  2. 賃金台帳
  3. 出勤簿
  4. 源泉所得税領収書

基本的には、書類の確認が主な内容ですが、不明点については、その場で質問されることもあります。

企業の対応

指定された書面を持参しなければならないので、当然、会社は書面の準備や対応の準備をしなければなりません。

その際に、次の事項に注意する必要があります。

(1)絶対に無視はしない

稀に、よくわからないからと言って、呼び出しを無視する会社がありますが、絶対に無視してはいけません。

いきなり年金事務所から「書類を持って、指定日に来い」と言わんばかりの通知が届いたら無視したくなる気持ちもわかりますが、事業所調査自体、法律に基づいて行われるものであり、指示に従わない場合には、6か月以下の懲役又は50万円以下の罰金といった罰則の規定もあります。

(2)日時が合わなければ、日程変更の連絡を

事業所調査は、通常日程が指定されていますので、どうしても日程が合わせられないということもあるかと思います。

そういった場合には、決して無視をするのではなく、日程変更の申し出をしましょう。

通知書に記載の番号に連絡をすれば、都合のいい日を指定するように言われることが一般的です。何か月も先など、常識的な範囲を超えるものでなければ、基本的には柔軟に対応をしてくれます。

(3)ない書面は、無理に作らない

指定の書面を作成していなかった際などに、無理くり過去に遡って当日までに作成をするといった対応をする会社がありますが、この対応はあまりお勧めできません。

後に対応することを前提に「検討中」や「対応中」といった回答でも、直ちに指導や罰則などが適用されることはほとんどありません。

調査当日までに用意ができなかったとしても、これらの書類は法律上必要な書類であるため、整合性の取れない書面を無理やり作るのであれば、潔く、「なかったので作成中」としたほうが、印象的にもよいと考えられます。

まとめ

この調査で必ず聞かれることは、社会保険の加入漏れについてです。

漏れがあれば、当該調査で指摘をされますが、会社としてもあらかじめ漏れがないかどうかを確認しておくようにしましょう。