就業規則と労働条件通知書と雇用契約書の違いと活用方法とは

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社労士5000

労働関係書類は、それぞれの役割は?

労働関係の書類というと、就業規則雇用契約書労働条件通知書があります。

会社側としては、結局何を揃えておけば良いのか分かりにくいということがあります。

そこで、今回は、就業規則、雇用契約書と労働条件通知書の関係性を確認しておきましょう。

雇用契約書と労働条件通知書とは

ここで、雇用契約書と労働条件通知書とは、そもそもなんなのでしょうか。

雇用契約書とは、会社と従業員との間で合意した労働条件を定めた契約書をいいます。要するに、雇用する上で、必要な条件を定めた契約書になります。

労働条件通知書は、会社が従業員に労働条件を通知する一方的な通知をいいます。

どちらも、雇用するにあたっての合意事項が記載されているという点では同じなのですが、雇用契約は、「契約」なので、会社と従業員の両者が合意する必要があります。

一方、労働条件通知書は会社からの一方的な「通知」である点に大きな違いがあります。

「合意」の雇用契約書 「通知」の労働条件通知書

社員の労働条件は、会社と社員の間で個別に定め、合意するのが原則です。しかし、従業員の人数が多くなってくると、個別に労働条件を決めておくのは、面倒です。

また、従業員側にとっても他の社員と統一的な規則が定められることで働き方のルールが明確になります。

そこで、統一的・画一的に定めたほうがよい労働条件や服務規律といったルールについては、社員と都度個別に合意をするのではなく、就業規則の中に定めておくことが考えられます。

就業規則のある会社では、社員ごとで変更がない規則については、就業規則に定めていることが一般です。

そして、従業員と労働契約の締結する場合には、社員に適用される就業規則を明らかにしたうえで、個別の社員ごとに条件が異なる部分を記載した労働条件通知書を交付することで足りるのです。

一方、就業規則のない会社では、必要な労働条件を雇用契約書で定めておく必要があります。ただし、実際の運用では、そこまでの厳密な運用はされていません。

「労働条件通知書」であっても、従業員の同意を得たことを証するために、社員の署名・捺印を求めることも多いです。

「労働条件通知書兼雇用契約書」というかたちで、社員に労働条件の明示をしつつ、社員の署名捺印をもらって契約を締結するという運用も多く行われています。

後からのトラブルを防止するためにも、「労働条件通知書」にも、相手方が同意したことの署名・捺印をもらっておくことが必要です。

就業規則と労働条件通知書の内容が不一致の場合

ベンチャー企業で、よくあるのが、就業規則と労働条件通知書の内容が、一致しない場合です。このような場合、労働条件がどうなるのかは、どうなるのでしょうか。

法律上は、就業規則で定める労働条件よりも労働者に不利な条件を内容とする合意は、たとえ社員との間で個別に合意したとしても無効とされ、就業規則に定める通りの労働条件となります

このように、就業規則は、労働条件の最低ラインを確保するという役割があります。就業規則を、昔に作成したまま放置していると、実態の運用と異なる部分も出てきてしまいます。

そのため、就業規則は、定期的な見直しが必要なのです。

まとめ

以上のように、会社としては、以下のような対応が必要です。

まず、就業規則がない会社については、雇用契約書を締結することが必要です。この場合には、必ず、従業員の署名捺印をもらうようにしてください。

就業規則のない会社では、雇用契約書が就業規則十労働条件通知書の役割を果たすことになるのです。

一方、就業規則のある会社では、労働条件通知書を使用するのが一般的です。

ただし、前述うに、後々のトラブルを防止するために、労働条件通知書にも、従業員の署名捺印をもらうのがよいでしょう。